世界大百科事典(旧版)内の平地の説教の言及
【山上の垂訓】より
…したがって,〈山上の垂訓〉は史的事実というより,象徴的意味のもので,後80‐90年ころに福音書を著した人物マタイが,自分の読者であるキリスト教徒の共同体に向かって,旧約律法に代わり,その義に勝るべき新しい秩序(キリスト教的律法)を提示しようとしたものである。内容的にはイエスの言葉を収録しており,一部分《ルカによる福音書》6章20~49節のいわゆる〈平地の説教〉(6:17参照)と重複する。そのようなところでは,両福音書の著者に共通の資料が存在すると考えられる。…
※「平地の説教」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」