ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平均場」の意味・わかりやすい解説
平均場
へいきんば
「分子場」のページをご覧ください。
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…磁性の起源は電子の運動に基づく磁気モーメントであるから,磁性の理解も量子力学の展開を待たねばならなかった。それ以前の古典的な磁性研究としては,常磁性磁化率が絶対温度に反比例するというキュリーの法則,1907年のワイスPierre Weiss(1865‐1940)による強磁性を説明するための分子磁場(分子場,平均場ともいう)の概念の導入が挙げられる。この分子場というのは,個々の電子の磁気モーメントに働く,その物質の磁化に比例した磁場であり,この考え方は強磁性を含めて協同現象と呼ばれる物性物理学における典型的な現象を理解する鍵となるものであった。…
…相互作用している粒子の集団を考えよう。一つの粒子には周囲の粒子から時々刻々いろいろな力が働いているが,その力のポテンシャルを平均してしまって,着目している粒子が他の粒子からは独立して,この平均されたポテンシャル(平均場)の中を運動しているものと考えると,むずかしい多粒子問題も一粒子問題におきかえることができる。この一粒子問題を解けば,すべての粒子がそれぞれの解に従って運動しているとして,平均場が計算できる。…
※「平均場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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