年不(読み)ねんふ

世界大百科事典(旧版)内の年不の言及

【新田】より

隠田が領主に申告されていない田地であるのに対して,新田は検注によって領主に把握されている田地である。そして必ずしも新規の開墾地だけでなく,大検注の年に〈年不(ねんふ)〉(その年作付けされていない耕地)だった田地が,新田とされる場合もあった。領主の掌握地とはいっても,本田が領主の年貢・公事賦課の基本的な対象耕地であるのに対し,新田はまだ本田に組み込まれていないので,年貢額もきわめて低いのが通例であった。…

【不作】より

…ただ,非課税地であるが,洪水で耕作不能となった川成(かわなり)とは区別された。作付けしない期間の長短などにより,当不,年不(ねんぷ),常不,永不のような別がみられた。当不は,〈夏分不作〉のごとく,半年もしくは1年ぐらいの短期間の休耕地を意味した。…

※「年不」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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