朝日日本歴史人物事典 「広如」の解説
広如
生年:寛政10.6.1(1798.7.14)
江戸末期の浄土真宗の僧。父は西本願寺第18世文如の3男暉宣。諱は光沢。文政9(1826)年,西本願寺第20世に就任。同13年より天保6(1835)年の間,大坂商人石田敬起(大根屋小右衛門)を起用して西本願寺の財政改革を行い,財政難を切り抜けた。早く北海道の開教に着手し,万延1(1860)年には箱館に西本願寺の掛所(直轄寺院)を設置した。幕末・維新の激動期には教団維持に尽力し,朝廷への献金,亀山天皇陵の修復,京都・鴨川荒神口の架橋などを行い,勤王方を支援した。宗派内では執政総督を置くなどの改革を行った。院号信法院。<参考文献>『本願寺史』2巻
(岡村喜史)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報