広目屋(読み)ひろめや

世界大百科事典(旧版)内の広目屋の言及

【屋外広告】より

…看板は室町期から江戸期にかけて,商業の発展に伴って発達した。1845年(弘化2)〈東西屋〉が大坂に,81年〈広目屋〉が東京に誕生したが,両者はともに街頭移動広告を請け負う広告業者のさきがけであり,キャラバンを組んで全国で催物をして歩いた。90年,電柱広告掲出の認可を得た東京電灯会社が,東京と大阪で営業を開始。…

【チンドン屋】より

…町回りの広告宣伝業者で,その鳴物の音が鉦と太鼓が主になっていて,チンドンというように聞こえるのでチンドン屋といわれた。明治初期から昭和初期へかけてはチンドン屋の名称はなく,〈東西屋〉あるいは〈広目(ひろめ)屋〉といわれた。街路などで立ち止まって口上をいうとき,最初に〈トザイ,トーザイ〉といったから東西屋であり,開店の披露をするから広目屋といわれたのである。…

【名びろめ(名弘)】より

…芸人も同様にひいき筋に手拭や扇子などを配り歩いたが,舞台で口上披露を行う場合もある。商人の店開きには引札や宣伝うちわを頒布するほか,広目屋と称する,音曲を奏し奇服異装で街頭宣伝をする今日のチンドン屋によって披露をひきたたせた。名びろめはその名を公知・宣伝させるだけでなく,それを広く明らかにすることにより,みずからが今後その名に恥じない行いをすることを衆目に約束する意味があった。…

※「広目屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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