底光(読み)そこびかり

精選版 日本国語大辞典 「底光」の意味・読み・例文・類語

そこ‐びかり【底光】

〘名〙 うわべでなく奥底に光を宿すこと。また、奥底に潜んでいるような光。人柄才能技芸などが磨かれて深みのあるさまなどにもいう。
※俳諧・毛吹草(1638)六「底(ソコ)光ますとやいはん水の月〈貞盛〉」
初恋(1900)〈国木田独歩〉「老人は底光(ソコビカ)りのする眼を怒らして一喝した」

そこ‐びか・る【底光】

〘自ラ五(四)〙 奥底から光を発する。底光りがする。
※あきらめ(1911)〈田村俊子〉三〇「今夜は今までになく富枝へ対して注意の眼が底光った」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の底光の言及

【採光】より

…また,照明光の方向性についてきびしい要求がなされる美術館,博物館建築にもこの方式に関するくふうが多く見られる。
[特殊な採光]
 以上に属さない特殊なものとしては,開口部の形をくふうして地表面よりの反射光など下方よりの光をとり入れる底光がある。これは,日射の侵入防止,照明の劇的効果などを目的として計画される。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」