引キマワシ(読み)ひきまわし

世界大百科事典(旧版)内の引キマワシの言及

【能】より

…作り物は単なる舞台装置として据えられるのではなく,別の効用を目的として出される。舞台の奥,囃子方の座の前に出される塚,宮,小屋などの作り物は引キマワシと称する幕で周囲を覆っておき,それを下ろすことによって,中に居る人物を静止の状態で出現させる。舞台の正面先に据える立木(たちき),井筒,鳥居,鐘楼などは,シテが松にすがるとか(例《松風》),井戸に姿を映すとか(例《井筒》)という重点の演技で効果を上げる。…

※「引キマワシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」