世界大百科事典(旧版)内の引違建具の言及
【建具】より
…しかし,儀式などハレの空間として使用される寝殿南面などでは,相変わらず蔀が主流を占めていた。引違建具が全面的な展開をみせるのは室町時代以降で,近世の完成された書院造では内部をふすまによって間仕切り,外回りには障子を入れて,雨を防ぐための深い軒とともに開放的な空間をつくり出した。書院造を原形とする日本の伝統的住宅では,欧米の住宅と異なり壁がきわめて少なく,内外ともに障子やふすま,板戸などの引違建具が主たる間仕切装置である。…
※「引違建具」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」