けいしょうせき
形象石
figured stone
ラテン語の, 。古来化石の解釈は一定せず,形象石として石の形や石面の装飾の奇妙さが好事家の収集の対象となり,その成因には種々の憶測がなされた。舌石(サメの歯),蛇石(アンモナイト)などはその好例。収集の量的蓄積とともに16~18世紀に学者や知識人が形象石を分類記載し,多くの石誌を残した。日本の石誌の代表は木内石亭の『雲根志』(1773~1801)。18世紀末の地層学の発達とともに,生物の遺体としての化石と趣味の対象としての形象石が区別され,19世紀初頭に古生物学が確立された。形象石は日本で似象石または象形石と呼ばれ,現在も愛石家に珍重されている。
執筆者:今井 功
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の形象石の言及
【水石】より
…景色によって遠山(とおやま),段石(だんせき),滝石,島形(しまがた),雨宿り,岩潟・溜り,土坡(どは)に分けられる。(3)形象石 姿石ともいう。なにかの形に似ている石。…
【メノウ(瑪瑙)】より
…ムーサたちはそれぞれ持物をもった姿で描かれているが,これを描いたのは人間の手ではなく,自然に生じた宝石の石理(いしめ)が,そのような形に見えるのである〉と。これはいわゆる〈形象石lapides figurati〉で,なぜ石の切断面にいろいろな物の形が見えるのかについては,J.ガファレルやU.アルドロバンディをはじめとする16,17世紀の博物学者によって何度となく論議されてきた。《和漢三才図会》の〈馬脳〉の項にも,〈其ノ中ニ人物,鳥,獣ノ形有ルモノ最モ貴シ〉とあるところを見ると,こうした珍石はヨーロッパばかりでなく,日本でも昔から知られていたということになる。…
※「形象石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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