世界大百科事典(旧版)内の彫刻銅版画の言及
【銅版画】より
… 製版法は大別して2種類あり,その第1は直接に道具で版面を加工する方法,第2は硝酸などで腐食させて刻線を得る方法である。前者のうちビュランburin(フランス語)という一種ののみによる彫刻銅版画(エングレービングengraving)が最も古く,また19世紀まで最も尊重されてきた。
[彫刻銅版画]
初期には署名のないものが普通だが,おもな版画家としてライン川上流では〈トランプ・カードの画家〉,〈E.S.の画家〉,M.ションガウアー,〈L.Cz.の画家〉など,下流では〈愛の園の画家〉,〈F.V.B.の画家〉,メッケネム,L.ファン・レイデン,イタリアではA.ポライウオロ,A.マンテーニャらが挙げられ,次いでドイツのデューラーの版画がヨーロッパで広く知られた。…
【版画】より
…リノリウム版linoleum print(リノカットlinocut)は板の代りにリノリウムを用いたもので,ピカソなどもつくっている。浮世絵木版画(2)凹版 金属板に刻んだもので,まずビュラン(彫刻刀)で直接線刻する彫刻銅版画line engravingが15世紀前半にアルプスと北海にはさまれた地域の金工家の工房で生まれた。15世紀にはトランプ・カードの画家,E.S.の画家,ションガウアーらが南ドイツ,アルザス地方に現れ,イタリアではフィレンツェにポライウオロ,マンテーニャらが出る。…
※「彫刻銅版画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」