思春期やせ症(読み)ししゅんきやせしょう

知恵蔵mini 「思春期やせ症」の解説

思春期やせ症

思春期の子どもに発症する摂食障害。「小児期発症神経性食欲不振症」とも呼ばれる。中学生から高校生の女子に多く見られるが、近年小学生の女子や、男子の発症例も増加傾向にある。ストレスを拒食や極端なダイエットによって解消しようとすることで、体重減少(標準体重の80%以下)、無月経などの症状が現れる。悪化すると、低栄養による低血糖、内臓障害、不整脈感染症などの重篤な合併症を招く恐れがあり、死に至るケースもある。また、将来、低身長や不妊症骨粗鬆症(しょうしょう)などを招くリスクも指摘されている。自力での回復が困難なほど体重減少が進んでから医療機関を受診するケースが多いため、一般に治療は困難で、長い期間を要する。

(2014-2-26)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

栄養・生化学辞典 「思春期やせ症」の解説

思春期やせ症

 →拒食症

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世界大百科事典(旧版)内の思春期やせ症の言及

【青年期】より

…もう一つの内因性精神病である躁鬱病も分裂病ほどではないがこの時期に初発することがまれでない。精神病ではないが,神経性無食欲症は女子の青年前期にもっとも多く発病し,またの名を〈思春期やせ症〉という。対人恐怖症という神経症も青年前期にはじまることが多い。…

※「思春期やせ症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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