息巻(読み)いきまく

精選版 日本国語大辞典 「息巻」の意味・読み・例文・類語

いき‐ま・く【息巻】

〘自カ五(四)〙
勢力をふるう。権勢をほしいままにする。ときめく。
源氏(1001‐14頃)若菜上「故院の御時に、大きさきの、坊の初めの女御にて、いきまき給ひしかど」
勢いこんで息を荒くする。強い口調で言い立てる。気焔をあげる。
今昔(1120頃か)二五「我に手向はしてむや、など息巻(いきまき)日来(ひごろ)有ける程に」
③ 息づかいを荒くして怒る。いきりたつ。
徒然草(1331頃)一〇六「上人なほいきまきて、何といふぞ、非修非学の男と、あららかにいひて」

いき‐まき【息巻】

〘名〙 激しく言いたてて争うこと。息づかい荒く怒ること。〔書言字考節用集(1717)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android