世界大百科事典(旧版)内の《悪魔が来た夜》の言及
【シオドマク】より
…ウーファ社時代に学んだドイツ映画のメロドラマと表現主義映画のスタイルの基礎を,ハリウッドの製作機構の中で当時のリアリズム志向の風潮に溶け込ませたそのセミ・ドキュメンタリー的手法は,〈ロケーション・リアリズム〉などと呼ばれて再評価の対象になっている。54年,ハリウッドにおける〈スリラー〉の退潮とともにフランスを経て西ドイツへ帰り,連続婦女殺人事件を主題に,精神異常者は抹殺されるべきであるとしたナチスの論理をあばいた作品《悪魔が来た夜》(1957)で注目されたが,その後は西ドイツとイタリアとアメリカの合作映画《地獄道28》(1962)やアメリカ映画《カスター将軍》(1968)といった数本をつくったのみであった。【柏倉 昌美】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」