世界大百科事典(旧版)内の惣有地の言及
【惣】より
…惣の自治的な業務がふえると,その運営の経済的な保障として,共有地など惣の財産の確保が必要になる。その先駆的な例として,1271年(文永8)大和国松本荘の百姓等が5反の土地を〈心躰〉(進退)したことがあり,近江国菅浦荘で13世紀末に実力で自領内に囲い込んで住民に均等に配分した日指諸河(ひざしもろかわ)の土地も,係争地という特殊条件下ではあるが惣有地の一形態とみなすことができよう。惣の力が強まると,領内の検断(犯罪人の処罰と財産処分)を百姓自身が行う自検断の村も出現した。…
※「惣有地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」