世界大百科事典(旧版)内の慈恩宗の言及
【法相宗】より
…中インドのナーランダ寺で戒賢に師事した玄奘(げんじよう)が,唐初に帰国して伝えた護法(ダルマパーラ)の《成唯識論(じようゆいしきろん)》の学説に基づき,《解深密経》《瑜伽論》などを所依の経論として,慈恩大師窺基(きき)が開宗した宗派。唯識宗,慈恩宗などともよぶ。法相とは諸法つまり万象が有する本質の相状のことで,識以外の何物も存在しないと説くのがインドで成立した唯識派つまり瑜伽行派であり,窺基は師の玄奘が訳出した《成唯識論》の注釈たる《成唯識論述記》などを著し,法相を五位百法に分類し分析的に説明した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」