慢性高山病(読み)まんせいこうざんびょう(その他表記)Chronic mountain sickness

六訂版 家庭医学大全科 「慢性高山病」の解説

慢性高山病
まんせいこうざんびょう
Chronic mountain sickness
(中毒と環境因子による病気)

 高地に長く居住している人にまれにみられます。著しい赤血球増多症(せっけっきゅうぞうたしょう)(ヘモグロビン濃度20~22g/㎗)、低酸素血症低酸素に対する呼吸中枢感受性低下が認められ、その結果頭痛、思考力低下、不眠、呼吸困難などが出現します。

 唯一の治療法は、居住高度を下げることです。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

世界大百科事典(旧版)内の慢性高山病の言及

【高山病】より

…高山病発生の生体内機序はまだ不明な点も多いが,低酸素血症と寒冷ストレスがもたらす乏尿による脳の浮腫状態や過呼吸による血中二酸化炭素濃度の低下が呼吸中枢の感受性変化に関与することが示唆されている。こうした急性高山病とともに,アンデス高地居住者の間に肺水腫や高度の赤血球増多を呈する慢性高山病が存在している。【竹本 泰一郎】。…

※「慢性高山病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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