世界大百科事典(旧版)内の成無己の言及
【金元医学】より
…中国では《素問》《霊枢》(《黄帝内経》)などを中心とする理論医学と《傷寒論》《千金方》などで代表される臨床医学は,相互の交流はほとんどなく別々に発展してきたが,この時代には治療の理論づけという形で両者の融合が行われるという医学思想上の大きな飛躍があった。その直接のきっかけとなったのは《傷寒論》を《素問》の説で解釈した成無己の《註解傷寒論》であるが,宋学で代表されるような一種の合理主義の流れに従ったものといえる。この時代には四大家といわれる劉完素,張従正,李杲(りこう),朱震亨(しゆしんこう)をはじめ多くの医家がそれぞれ特徴のある学説を展開した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」