抗菌域(読み)こうきんいき

世界大百科事典(旧版)内の抗菌域の言及

【化学療法】より

…なお,有機合成,分析化学の急速な技術的進歩に伴って,純合成化学療法剤の開発も効率的にすすめられ,さらに今後は遺伝子組換技術の導入による抗生物質の開発も期待されている。
[化学療法剤の種類とその抗菌域]
 化学療法剤は病原体にのみ選択的毒性を有するべきものであるが,すべての製剤がその理想を完全に満足しているわけではなく(たとえば副作用),また病原体の種類も多様であって,薬剤によって効果を発揮する範囲は異なる(これを抗菌域という)。さらには薬剤耐性菌の発現によって既存の薬剤が使用価値を減じ,あるいはこれまで非病原菌と考えられていた微生物による新たな感染症(菌交代症,日和見感染)が化学療法の結果として発生するので,新しい抗菌物質の開発は絶えず必要となる。…

※「抗菌域」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」