世界大百科事典(旧版)内の拘禁心理学の言及
【刑務所】より
…刑務所生活自体を懲罰的に構成することは,今日では,少なくとも理念的には否定されており,改善更生,社会復帰を目指した処遇が,行刑の具体的内容だといわれることも多い。現存している,一挙手一投足に至る厳格な規律,24時間にわたる監視体制,日課表に従った動作時限により他者(看守)の合図によって活動していく他律的生活などを基本とする実際の拘禁生活が,被収容者に及ぼす影響は拘禁心理学として,また現実の収容生活のありさまは刑務所社会学等の研究対象となる。アメリカ合衆国などでは,インフォーマルな刑務所文化(隠語や特殊な行動規範)の存在や,それが刑務所生活の特殊性から生じたものか,外界の犯罪者文化が持ち込まれたものかなどが議論されている。…
※「拘禁心理学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」