拡大体(読み)かくだいたい(その他表記)extension field

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「拡大体」の意味・わかりやすい解説

拡大体
かくだいたい
extension field

数学用語。 K' が体 K の拡大体であるとは,K' が体であって,体 K を含む場合をいう。このときの体 K を体 K' の部分体という。たとえば,実数体有理数体の拡大体であり,有理数体は実数体の部分体である。

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世界大百科事典(旧版)内の拡大体の言及

【体】より

…やがてJ.W.R.デデキントが体の概念を定義し,ガロア群を根の置換としてでなく,体の自己同型として考察した。L.クロネッカーは体Kの有限次代数拡大体を,多項式環K[x]の既約多項式f(x)によって,剰余類環K[x]/f(x)K[x]の形で与える考えを導入した。また古くから整数の扱いにあった〈pを法とする合同〉によって,p(素数)個の元からなる体も考察の対象になり,またヘンゼルK.Hensel(1861‐1941)のp進数の登場などにより,シュタイニッツE.Steinitz(1871‐1928)が,素体,分離代数的元,完全体などの概念の導入を含めて,体の理論を一つのまとまった形にした。…

※「拡大体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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