接客空間(読み)せっきゃくくうかん

世界大百科事典(旧版)内の接客空間の言及

【客間】より

…それ以外の場合は,寝殿の広廂(ひろびさし)や,それに連なる二棟廊(ふたむねろう)が接客の場に当てられた。室町時代になると,連歌の会など人を集めて遊ぶ機会が多くなったためか,泉殿(いずみどの)とか別棟の会所(かいしよ)が接客空間として用いられるようになる。近世の武家住宅は,職務も住宅で行ったので,人が訪れることも多かったが,その接待の部屋として,床の間を備えた座敷が用いられた。…

【住居】より

…そして事実,多くの伝統的住居において,これら三つの機能が住居平面(間取り)に表現されている。つまり家族にとっての居間でもある寝室,食事をつくりしばしばそこで食べる台所,そして住居の表側に位置し外来者を迎える接客空間が住居の基本的な構成要素になる。それ以上の空間分割による拡充はいずれも,これら3要素からの枝分かれとして解釈できる。…

【住宅】より

…居間での生活あるいはしつらえの自由度は,部屋の広さ,プロポーション,壁面量,開口部の位置に影響され,なかでも広さの与える影響が大きい。居間台所
[接客室]
 第2次大戦後,主人のための座敷や応接間といったそれまでのいわゆる〈おもて〉としての接客空間に対する批判もあり,客は家族の日常生活の場でもてなすべきであると主張された。また戦後の狭小な住宅の中で,家族の生活を犠牲にしてまで専用の接客室を確保することは困難でもあり,接客行為は居間に内包されるようになった。…

※「接客空間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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