《播州法語集》(読み)ばんしゅうほうごしゅう

世界大百科事典(旧版)内の《播州法語集》の言及

【一遍】より

…その直前,所持していた聖教の一部を書写山に奉納し,残りの書籍類のすべてを焼き捨てたことは広く知られる。臨終にみずから聖教や記録を焼却した一遍の,生涯と思想を伝える資料はきわめて少ないが,おりにふれて語ったことばは《播州法語集》や《一遍上人語録》にまとめられ,各地を遍歴した遊行の生涯は《一遍聖絵》や《遊行上人縁起》(《一遍上人絵伝》)などによって伝えられている。 一遍の信仰の核心は阿弥陀信仰であるが,ひたすら念仏を唱えようとする衆生の努力によって,阿弥陀如来の救いにあずかれると説く法然,阿弥陀如来の救いを信ずる心がおこったとき救いがきまると説く親鸞に対し,一遍は,救いは衆生の努力や阿弥陀如来の力によるのではなく,名号そのものにあると説き,ひたすら名号を唱えれば,阿弥陀如来と衆生と名号とが渾然一体となり,そこに救いの世界があると教えた。…

※「《播州法語集》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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