世界大百科事典(旧版)内の放射状祭室の言及
【教会堂建築】より
…また教会堂西端に多層で高大な塔のような西構(にしがま)え(ウェストウェルクWestwerk)を設けたが,これは各種の形式の西正面を生み出すに至るきわめて重要な発明である。また,典礼上の必要と聖遺物崇拝の流行にともない,多数の小祭壇を合理的に配置するための多くの試みをへて10世紀ごろに案出された放射状祭室も,教会堂東端部の内外空間に豊かな変化を与える重要な発明である。ロマネスク教会堂は壁構造という点で古代末期の教会堂と同じだが,壁を大理石やモザイクで外装しないので,壁がもつべき本来の役割を力強く表現する(ロマネスク美術〈建築〉)。…
※「放射状祭室」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」