《敵討義女英》(読み)かたきうちぎじょのはなぶさ

世界大百科事典(旧版)内の《敵討義女英》の言及

【仇討物】より

…文学では,寛政改革で当代風俗や時事問題からの取材を禁じられた黄表紙の分野に仇討物が流行した。南仙笑楚満人(なんせんしようそまひと)の《敵討義女英(かたきうちぎじよのはなぶさ)》(1795)がその端緒となった。やがて新しく台頭した読本と提携し,式亭三馬,十返舎一九,山東京伝らが仇討物を手がけるにいたり,文化初年以降その全盛期を迎えた。…

【南仙笑楚満人】より

…本業は鞘師,書店,医師と諸説ある。黄表紙《敵討三味線由来(かたきうちしやみせんゆらい)》(1783)を処女作とし,時流とは異なる滑稽の乏しい作品をもっぱら書いたが,《敵討義女英(ぎじよのはなぶさ)》(1795)は大当りで以後黄表紙はしだいに敵討を主題とする内容のものが多くなった。1803年(享和3)からは毎年10種以上を書いて時流に乗り没年に至った。…

※「《敵討義女英》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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