文戦派(読み)ぶんせんは

世界大百科事典(旧版)内の文戦派の言及

【ナップ】より

…5月に創刊された機関誌《戦旗》には,小林多喜二,徳永直,三好十郎らの新人が登場してきた。青野季吉らの労農芸術家連盟が通称〈文戦派〉(機関誌《文芸戦線》の略)と呼ばれたのに対して〈戦旗派〉と呼ばれた。同年12月,文学部,演劇部の構成をプロレタリア作家同盟,同演劇同盟,同美術同盟などそれぞれ独立組織にし,協議体に組織変更して名称を全日本無産者芸術団体協議会とした(略称は同じ)。…

【プロレタリア文学】より

…これに対して青野らの《文芸戦線》を中心とする労農芸術家連盟(略称,労芸。文戦派)はしだいに色あせて見えるようになり,やがては実力派だった平林たい子,黒島伝治,細田民樹(1892‐1972)らが脱退し,その多くはナップに参加した。なお,明治・大正以来の文壇作家で大正末年から社会主義運動ないしプロレタリア文学運動に参加した作家として,藤森成吉,江口渙(きよし)(1887‐1975),江馬修(ながし)(1889‐1975),宮本百合子,細田民樹,細田源吉(1891‐1974)らがおり,彼らも結局はすべてナップに参加した。…

※「文戦派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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