新古書店(読み)シンコショテン

デジタル大辞泉 「新古書店」の意味・読み・例文・類語

しんこしょ‐てん【新古書店】

新書店でもまだ売られているような比較的新しい古本を、新品に近い状態で安く売る店。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「新古書店」の解説

新古書店

マンガ単行本やベストセラー、エンターテインメント色の強い書物、文庫など、大衆的な人気が高く、希少性のない本を中心に売買する古書店。郊外を中心に展開し、売り場面積が広く、明るい店内が特徴。本だけでなく、CDやDVD、ゲームソフト、ゲーム機器なども併せて扱っている店舗が多い。新古書店の代名詞ともなっている最大手の「ブックオフ」は1991年に設立された。買い取りは、従来の古書業界の規範とは違う簡便なマニュアルに基づいており、経験がなくても素早くできる方式をとっている。 時には希少本が安価で売られていることもあり、転売を目的とした「せどり」を日常的にする「セドラー」にはうまみのある「漁場」ともなっている。とくにインターネットオークションなどで売りさばく例が目立つ。マンガとの関係で言うと、著作権者や出版に携わる人たちから、大手レンタルチェーンやマンガ喫茶などとともに、売り上げ不振の一因になっているとしばしば指摘される。

(鈴木繁 朝日新聞記者 / 2008年)


新古書店

従来の古本屋とは異なる、新しい業態の古書店。リサイクル書店とも呼ぶ。買い取った本は、汚れを取り除いて新品同様に陳列。本の買い取り価格は、古書相場による価値判断を排除し、定価の1割を基準に、汚れ具合とその本の店頭在庫量に応じて判断。売価は、定価の半額上限に100円、200円、300円などと単純化。品揃えは、コミック本、文庫本、新書ノベルスなど大衆読み物を中心に中古CD・DVDも売買。フランチャイズチェーン展開の最大手ブックオフコーポレーション(1990年開業)は、スポーツ用品、衣類家電貴金属、雑貨などの各リサイクル専門店も多店舗展開し、東証1部上場企業に発展。グループ店舗総数は2006年8月末現在1001店舗(うち新古書店875店舗)に。新古書店市場は、総店舗数が推定2000店超とされるが、既に飽和状態にある。

(村上信明 出版流通ライター / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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