世界大百科事典(旧版)内の新造説の言及
【多元論】より
…これらの学派は,原因の中に結果が潜在的に存在することはないとする因中無果論を主張するが,これによれば,結果は原因とはまったく別に新しく登場するものであるということになる。この説は〈新造説〉とよばれ,一つないし二つの原理から世界が流出するとする〈開展説〉と鋭く対立する。開展説が必然的に一元論,二元論と結び付くのに対して,新造説は多元論の基礎理論になるのである。…
【バイシェーシカ学派】より
…したがって,彼らによれば,原因にあたるものとはまったく別のものが,結果として新たにつくられるということになる。この説は〈新造説〉と呼ばれ,世界の成立ちをめぐって,転変説などと対立する。転変説などは,一元論ないし二元論と表裏一体の関係にあると考えられるが,それとの対比でいえば,新造説は多元論を意味しているといえる。…
※「新造説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」