世界大百科事典(旧版)内の方便品の言及
【法華経】より
…漢訳は竺法護(じくほうご)訳《正法華(しようほつけ)経》,クマーラジーバ(鳩摩羅什(くまらじゆう))訳《妙法蓮華経》,闍那崛多(じやなくつた)・達摩笈多(だつまぎゆうた)共訳《添品(てんぽん)妙法蓮華経》であるが,一般に用いるのはクマーラジーバ訳である。 27(または28)章よりなるが,第2章〈方便品〉を中心とした部分が最も早く成立し,その思想は〈開三顕一〉〈開権顕実〉などと呼ばれる。すなわち,仏は衆生の機根に応じて三乗(声聞乗,縁覚乗,菩薩乗)の教えを説いたが,究極においては真理はただ一つであるとして,従来の大乗・小乗の対立の止揚統一を図っている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」