世界大百科事典(旧版)内の《方円算経》の言及
【円理】より
…これ以後,無限級数展開を円理,あるいは綴術というようになった。松永良弼は,三角関数,逆三角関数の無限級数を《方円算経》(1739)の中で示した。これらの級数も円理と呼ばれる。…
【松永良弼】より
…中根元圭の助けにより建部賢弘の数学を知り,親友久留島義太の協力をえて,当時の数学を大きく飛躍させるとともに,集大成した。彼には多くの著書があるが,1739年(元文4)にまとめた《方円算経》はとくに有名で,円に関する理論,正多角形の辺と対角線の関係,その他の理論がくわしく解説されている。円周率πの小数第49位までの正確な値,それにπやπ2を表す無限級数や,建部賢弘が見つけた(arcsinx)2のべき級数展開式が示されている。…
【和算】より
…久留島は天才と呼ばれるにふさわしい数学者であるがまとめることをせず,親友の松永の著作中にその多くが含まれていると思われる。松永の主著《方円算経(ほうえんさんけい)》(1739稿)には,三角関数,逆三角関数のべき級数展開などが示されている。一方,関西では鎌田俊清(1678‐1747)が《宅間流円理(たくまりゆうえんり)》(1722序)をまとめ,arcsinxやsinxのべき級数展開を示している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」