世界大百科事典(旧版)内の明前茶の言及
【緑茶】より
…種類はきわめて多く,浙江省杭州付近の竜井(ロンチン)茶,浙江省武義や安徽省歙県(しようけん)一帯の大方(ターフアン)茶,安徽省黄山などの毛峰(マナフオン)茶などが産地銘柄として最も有名である。また,それぞれに摘採時期や摘み採りされた芽葉の形状などによる呼称があり,竜井茶系統では4月5日ころの清明節以前に摘んだ明前(ミンチエン)茶,新芽の形から名のついた二枚葉の旗槍(チーチアン)茶,一枚葉の雀舌(チユエシヨー)茶などがあり,いずれも一心二葉までの若芽を原料とした上級品である。江蘇省太湖の洞庭山の畑で摘まれる碧螺春(ピールオチユン),四川省峨嵋(眉)山の峨眉峨蕊(オーメイオールイ)茶,同じく四川省蒙山山頂の蒙頂(モンテイン)茶,江西省廬山の廬山雲霧(ルーシヤンユンウー)茶などは,ほとんどが一心一葉の若芽を原料とする高級茶として知られる。…
※「明前茶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」