世界大百科事典(旧版)内の《易牙遺意》の言及
【料理人】より
…春秋時代の斉の桓公(かんこう)の料理人で,調味の天才であった易牙に関する話柄は,《左氏伝》をはじめ幾つもの史料にみえるが,《管子》小称によれば,桓公が嬰児(えいじ)を蒸したものはまだ味わったことがないといったところ,易牙は自分の長子を蒸して公の膳にすすめたという。このため料理人の風上にも置けぬとの批判もあるが,明代の万暦年間(1573‐1619)に《易牙遺意》という有名な料理書がでていることからもわかるように,料理人の祖師の一人として称揚されている。 中国における職業としての料理人は,大きくいって民間の民厨と宮廷・官衙(かんが)の官厨にわかれるであろう。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」