星湖学派(読み)せいこがくは

世界大百科事典(旧版)内の星湖学派の言及

【実学】より

…本来の李朝の政治は士=儒者による文治主義がとられたため,儒者間の分裂と対立は,そのまま民生問題を置きざりにした政治的混乱の原因となった。 17世紀半ばに柳馨遠(りゆうけいえん)は,《磻渓(ばんけい)随録》において社会制度の歴史的考察とその改革案を展開して実学思想の体系化をはかり,それは18世紀前半期に李瀷(りよく)に受けつがれて,その門から輩出した安鼎福,尹東奎(いんとうけい),李家煥,丁若鏞(ていじやくよう)らによる経世致用学派=星湖学派(星湖は李の号)を形成した。当時,士大夫たちは老論,少論,南人,北人の四色党派に分かれていたなかで,星湖学派は南人派に属する。…

【李瀷】より

…代表作《星湖僿説(さいせつ)》は3057項目を天地門,万物門,人事門,経史門,詩文門に分類して論述しており,そのような百科全書的学風は高弟安鼎福,尹東奎(いんとうけい),李家煥,李重煥らによって継承され,丁若鏞(ていじやくよう)によって集大成された。この学統は実学における経世致用学派(星湖学派)とよばれる。とりわけ彼は朝鮮における本格的な西学(洋学)研究の基礎を据えた先駆者であり,マテオ・リッチの《天主実義》,E.ディアスの《天問略》,G.アレーニの《職方外紀》に跋文を寄せている。…

※「星湖学派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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