智恵光院領(読み)ちえこういんりょう

世界大百科事典(旧版)内の智恵光院領の言及

【八条院】より


[八条院領]
 鳥羽上皇は,出家した1141年(永治1)御願寺(ごがんじ)領を含めて,集積した荘園群の一部,9ヵ所を美福門院に,12ヵ所を子に処分しているが,鳥羽の死後そのすべてが美福門院から八条院に譲られた。その間にも平頼盛,藤原長経などの受領(ずりよう)の寄与により荘園の数はさらに増加し,76年(安元2)2月の前闕の目録(〈山科家古文書〉)には,歓喜光院領17以上,弘誓院(ぐせいいん)領6,智恵光院領1,蓮華心院領4,庁分(女院庁の直接管理する荘分)40がみえ,これに安楽寿院領を加えた荘園群が成立している。八条院は96年(建久7)九条兼実の子良輔に譲った庁分の一部を除き,すべて以仁王の女に譲与したが,1204年(元久1)この女性が死去したため,結局この荘園群は後鳥羽天皇の女で,兼実の女任子を母とし八条院の猶子となった春華門院昇子の手中に入った。…

※「智恵光院領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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