世界大百科事典(旧版)内の暗室写真鏡の言及
【カメラ・オブスキュラ】より
…はじめは字義どおり,暗い部屋の中で日食の観察や絵の下描きのために用いられたが,16世紀ころになるとピンホールの代りに凸レンズが装着され,17世紀に入ると現在のカメラの原型といえる暗箱型のカメラ・オブスキュラが完全な遠近法による絵を描くための“道具”として普及する。日本でも写真機が将来される以前に,杉田玄白や司馬江漢らによって〈暗室写真鏡〉〈写真鏡〉として紹介された。カメラ・オブスキュラの歴史は,単にカメラの原型というだけではなく,人間と映像の初源的な関係を物語っている。…
※「暗室写真鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」