世界大百科事典(旧版)内の書き方の言及
【習字】より
… しかし明治期以降,近代的な学校制度が発展するにつれ,この習字教育からまず知識形成的側面が離れていき,とくに森有礼文相期以降は芸術的,道徳教育的側面も後景に退くことになった。1872年(明治5)の〈学制〉において,諸教科のうち習字(てならひ)は尋常小学校において第2位に位置づけられていたが,1900年の小学校令の改正時には,習字は独立の教科としての位置を失い,新設の〈国語科〉のうちの〈書き方〉として位置づけられるにとどまるようになる。その後も習字教育は,主として実用的な教育として国語科の枠内に位置づけられていたが,昭和期に入り,国家主義的な教育傾向が強まるとともに,再びその道徳教育的な側面が強調されるようになった。…
※「書き方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」