朝日日本歴史人物事典 「曾之唯」の解説
曾之唯
生年:元文3(1738)
江戸中期の篆刻家。本姓は曾谷氏。名は之唯,字は応聖,通称は忠助。学川,半仏居士,九水漁人,仏斎,読騒庵,曼陀羅居などの号がある。学を細合半斎に受けて詩書をよくし,篆刻は高芙蓉に学んで,最もよく師風を得て,芙蓉の影子と称せられた。著に『印籍考』『印語纂』などがあり,特に前者は当時の印学の水準を知るための絶好の資料である。また料理の趣味があり,特に豆腐を好み,その調理法を解説した『豆腐百珍』『豆腐百珍続篇』の著がある。
(北川博邦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報