ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「最恵国条項」の意味・わかりやすい解説
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…2国間の通商航海条約において,締約国の一方が他方の国民に,最も有利な地位にある第三国(最恵国)の国民に与えるのと同等に与える待遇。この待遇は,当事国がそれぞれ相手国を第三国以下に差別待遇しないことを約束する旨の最恵国約款(または最恵国条項most‐favoured‐nation clause)を結ぶことによってなされる。いかなる事項について最恵国待遇を与えるかはそれぞれの通商航海条約によって必ずしも同一ではない。…
…この協定による税率は,条約の有効期間中は改定が困難であり,国際情勢の変化の激しい現代には適しないので,とくに期間を短くして交渉による改定を容易にするものが多い。条約によって低い税率の関税を相手国に認めた場合,すでに結んでいる条約締結国にもそれと同等の待遇(最恵国待遇)を与えることを約した取決めを最恵国約款(または最恵国条項)という。これは,つねに均等な機会を与えたりあるいは受けたりしようとする近代的国際精神の反映であり,19世紀以後はほとんどすべての2国間通商条約に見られるようになった。…
※「最恵国条項」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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