世界大百科事典(旧版)内の最良混合度の言及
【混合】より
…図1のa→bまたはa→cに示すように,不完全な混合状態ではサンプルの大きさと採取個所により濃度が異なるから,混合状態(混合度)の定量的な表示には,サンプルの大きさ(容積や質量または含まれる個体数)とサンプル濃度の仕込濃度(あるいは全サンプル濃度の平均値)からのばらつきの程度を示す必要がある。サンプルの大きさは小さくするほど混合状態を細かく厳密に評価でき,極限としては分子の集合状態までを検出することであるが,固体を含む混合物では固形分の粉粒体の大きさと仕込濃度により混合度に限界があり(最良混合度),また工業的にはむしろ実用上の目的から限界値が決まり,サンプルの大きさを過度に小さくする必要はない。たとえばペイントへの着色顔料の混入では色むらに対する肉眼の分解能,薬剤ではアンプル,カプセルあるいは錠剤1個の大きさが一つの目安になる。…
※「最良混合度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」