世界大百科事典(旧版)内の有害化学物質の言及
【労働安全衛生】より
… オフィスオートメーション(OA)も含む職場の機械化や工場の加工組立てラインにみる大量生産と工程細分化の生産管理技術は新しい労働方法,労働形態を生み,そこでは局所過重負担からの眼精疲労,頸肩腕(けいけんわん)障害,腰痛症などの発生がみられるので,一連続作業時間と休憩の配分適正化,単調労働対策としての職務拡大や異種作業との組合せによる作業循環制などの措置が必要となる。また石油化学,合成化学の発達は新しい数多くの有害化学物質を作り,有機溶剤をはじめ各種の有害化学物質が広範な職場の作業環境に登場し,それによる中毒や多量の粉塵吸入による塵肺,あるいは騒音,振動,異常気圧,電離放射線など有害な物理的環境条件による職業性疾病(職業病)が起こることがある。有害物には発癌性のものもあるが,一般に有害作業環境には許容基準が示されているので,環境測定と健康診断のほか環境改善対策や,ときには保護具使用が要請される。…
※「有害化学物質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」