世界大百科事典(旧版)内の本チラシの言及
【手事】より
…地歌三弦曲に箏が合奏されることが進んで,箏の変奏度が高まるにつれて,三弦と箏とが交互演奏を行う掛合(かけあい)の技法が発達した。この掛合を含む部分を本来の手事(本手事)として,それに続く部分でいったん終結部に近い気分を示すが,しかし,再び掛合も出てくる部分を,中チラシといい,その後の本当の終結部を本チラシまたは後(のち∥あと)チラシといった。こうした構造の,手事に比重のあるものを手事物,手の物などといい,とくに化政期(1804‐30)以後の京都における作曲で盛んになった。…
※「本チラシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」