世界大百科事典(旧版)内の《本源的正義論》の言及
【ドリビエ】より
…貧しい農民の窮状を見て平等主義的改革思想を抱くにいたった彼は,革命中の1792年春,近くのエタンプで穀物価格の統制を要求する一揆が発生すると,貧農や民衆の要求を正当化するために,生存権の優位に基づく経済統制の実施,富の不平等の是正,土地所有権の制限を主張した請願書を議会に送り,これを読んだロベスピエールに大きな影響を与えた。さらに93年には《本源的正義論》を著して,大農場の分割による土地所有の平等を主張し,のちにバブーフともつながりをもった。彼の思想は,資本主義の発展によって没落しつつあった貧農や民衆の要求を代弁し,共同体の復活によって平等主義を実現しようとするものであった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」