世界大百科事典(旧版)内の朴燕巌の言及
【朴趾源】より
…朝鮮,李朝時代の学者で実学の北学派の巨匠。字は仲美,号は燕巌。潘南の人。権勢の強い老論派に属しながら,仕官のための科挙を拒み,貧困に耐えて実学思想の研究に専念した。とくに《書経》大禹謨の三事である正徳・利用・厚生のうち,〈正徳〉偏重を批判して,民生安定のための〈利用・厚生〉を強調し,そのような学問の重要性を主張した。また,当時の〈尊明排清〉の風潮を批判して,学ぶべき長所があれば,たとえ〈夷〉であっても師として学ぶべきだとし,1780年の燕行使(北京に派遣された使節)に随行したときの紀行文《熱河(ねつか)日記》で,その思想を具体化した。…
※「朴燕巌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」