李ライン(読み)りらいん

世界大百科事典(旧版)内の李ラインの言及

【日韓漁業協定】より

…太平洋戦争の敗戦後,占領軍の指令に基づいて日本漁業の操業区域は1945年9月27日以降マッカーサー・ライン内に限定された。これがサンフランシスコ講和条約で52年4月25日限り撤廃されることとなったのに先立ち,韓国周辺水域における日本漁業の脅威を見越した李承晩韓国大統領は,同年1月18日〈韓国領土近海の大陸棚の上部,表面,地下にあるすべての鉱物と水産資源について,韓国はその主権を留保し,行使する〉という海洋主権宣言を発し,いわゆる李ライン(李承晩ライン)を設定した。これはその後の200カイリ漁業専管水域にも相当する広大な水域から他国漁船を排除するもので,(当時としては)国際法に反する一方的措置であるとして,日本漁業者の強い反対がみられた。…

【李承晩ライン】より

…この水域の表面・水中・海底にあるすべての天然資源,鉱物,水産物を韓国政府が保護・保全・利用する権利をもち,水産,漁業に対し主権を行使する,ただし航行の自由は妨げないとした。日本では李ラインと通称され,韓国では当初〈李承晩(イスンマン)ライン〉,〈海洋主権線〉と呼ばれたが,のちに後者は〈平和線〉と改称した。その区域は東側は咸鏡北道慶興郡牛岩面高頂,北緯42゜15′東経130゜45′,北緯38゜東経132゜50′,北緯35゜東経130゜,北緯34゜40′東経129゜10′,北緯32゜東経127゜を結んだ線,南側は北緯32゜の線,西側は北緯32゜東経124゜,北緯39゜45′東経124゜,鞍馬島西端,韓・華(中国)国境の西端をそれぞれ結んだ線を境界とする朝鮮半島周辺の水域である。…

※「李ライン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android