朝日日本歴史人物事典 「村瀬湖十」の解説
村瀬湖十
生年:生年不詳
江戸中期の俳人。初号は永機。別号は巽窓,巽籬斎,合昏庵,歌舞庵。甲州の人で,江戸に出て森部湖十の養子となる。湖十の号を継承してより,江戸座の中心人物として活躍した。編著として,亡母花千の追善集『魂祭』『続花摘』のほか,2代目市川団十郎と箱根に遊んだときの『犬新山家』,榎本其角三十三回忌の『角文字』,松尾芭蕉五十回忌の『古すだれ』,亡父七回忌の『解夏草』などがある。また,内田沾山一派に対抗しようとした『延享二十歌仙』に参加して,その存在を世に示した。
(楠元六男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報