世界大百科事典(旧版)内の梵唄師の言及
【唱導】より
…やがてこれは専門化して唱導師と呼ばれ,貴賤の別なく法会や斎会に招かれて,巧みな語りくちと美しい節回しで語りかつ唱った。そのとき経師も招かれて経典を講ずることもあったが,唱導師はとくに美声であることが要件で,しだいにその本領は節回しの美しい詠唱に向けられ,唐代では実質的には梵唄(ぼんばい)師と変わらぬものになっていった。もっとも,すでに《高僧伝》に,唱導に不可欠の4条件として,第1の声(音声)の次に弁(弁舌),才(才智),博(博識)を挙げており,この道の専門僧であるからには,それなりの基礎的素養が必要であった。…
※「梵唄師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」