世界大百科事典(旧版)内の《森の朝》の言及
【カラー映画】より
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[テクニカラーとその後のカラー映画]
サイレント映画からトーキーへの転換期のアメリカ映画は,色彩を一つの〈呼物〉としてミュージカル映画などにカラー・シークェンスを入れ,さらに,他社に先んじてトーキーを手がけたワーナー・ブラザースは,〈オールトーキー=オールカラー〉と称するミュージカル映画《オン・ウィズ・ザ・ショー》(1929)を作ったが,技術的に未完成で費用がかかり,新しい機運は熟さずに終わった。しかし1932年,3色減色法の〈テクニカラー〉が完成し,このシステムによるウォルト・ディズニーのアニメーション漫画《森の朝》(1932)がアカデミー賞を受賞し,パイオニア社の音楽舞踊短編《クカラチャ》(1934)が作られ,《ロスチャイルド》(1934)のカラー・シークェンスにもこのシステムが使われた。そして,このシステムによる最初の長編劇映画《虚栄の市》(1935)で心理描写を色彩効果によって強調する独自の領域が開拓され,カラー映画も〈成人〉に達したと評価された。…
【ディズニー】より
…(2)世界最初のトーキー・アニメーション映画《蒸気船ウィリー号》(1928)を製作し,絵の動きと音楽・効果音をシンクロさせたこと。(3)世界最初のテクニカラー・アニメーション映画《花と木》(別題《森の朝》)(1932)を製作。(4)絵を何層にも並べて奥行きと立体感のある画面が得られる〈マルチプレーン・カメラ〉を開発。…
※「《森の朝》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」