世界大百科事典(旧版)内の《構想力の論理》の言及
【三木清】より
… 日中戦争が拡大して太平洋戦争が迫った38‐40年のころ,近衛文麿のブレーン・トラストとして結成された昭和研究会に参加し,抽象的でない世界主義に基づく〈東亜新秩序〉論に理論的根拠を与えようとする活動も行ったが,結局挫折した。この間にも現実のうちに哲学的問題を探る努力を続け,これまでの探求を《構想力の論理》全2巻(1939,46)に集約した。それは,歴史的世界の構造と論理を解明すべき,主体と客体,パトスとロゴスを統一する〈行為の哲学〉の確立を目ざすものであったが,戦争の激化とともに未完に終わった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」