構造‐機能分析(読み)こうぞうきのうぶんせき

世界大百科事典(旧版)内の構造‐機能分析の言及

【機能主義】より

…社会システムの理論は,1950年代いらい,T.パーソンズ,レビM.J.Levy(1918‐ ),ホマンズG.C.Homans(1910‐89),ルーマンN.Luhmann(1927‐ ),その他多くの人々によってさまざまな方向に発展をとげて現在にいたっている。
[構造‐機能分析]
 パーソンズによって創始され,その後多くの人々によって彫琢された構造‐機能分析は,上述した機能主義のテーゼに〈構造〉の概念を導入し,現行の構造のもとでシステムの構成諸要素が機能的必要の充足(または〈システム問題〉の解決ともいう)を達成しうるならば当該構造は存続しうるけれども,そうでないならば当該構造はシステム問題をよりよく解決しうるようななんらかの新しい構造にむかって変動する,という命題を立てる。この命題は,小は親族組織や企業の組織のようなミクロ社会システムから,大は国民社会のようなマクロ社会システムにまで共通にあてはまりうる,構造持続と構造変動の生起を機能の観点から説明するための説明仮説である。…

【社会体系論】より

…1951年刊行。〈システム〉の概念を人間行為にかかわる諸現象の分析に適用して〈社会体系〉という概念を確立し,この概念を方法論的に支えるものとしての〈構造‐機能分析〉理論を社会学に定着させた重要な著作である。〈システム〉の概念を社会現象に適用することは19世紀以来の社会有機体論および社会機械論によって行われてきたが,それらは多くの場合理論的抽象化が不十分で直接的アナロジーにとどまり,そのため社会学理論としての評価を受けるまでに至らなかった。…

※「構造‐機能分析」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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