世界大百科事典(旧版)内の権門勢家領の言及
【家領】より
… 摂関時代以降,王朝貴族の中に御堂流摂関家をはじめとする諸門流とその家格・家風が形成され,それぞれの始祖をもち,持仏堂を中心として結合した氏と家が分立していくが,それとともに氏長者・家長に相伝される諸家領が発達した。それらは〈右大臣家領〉〈左大将家領〉〈侍従中納言家領〉〈従二位家領〉など,本主の官職・位階をもってその家をあらわすことが多く,〈権門勢家領〉と総称され,その家政機関である政所がこれを統轄し,家司らを預所等の所職に補任して荘務を執行させた。家領の公験(くげん)文書(公験)は,家の重書として当主みずから秘蔵し,家風を継ぐべき嫡子に譲渡された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」