正統派財政学(読み)せいとうはざいせいがく

世界大百科事典(旧版)内の正統派財政学の言及

【財政学】より

…(1)一般に国家とは強制共同経済の最高形態としての倫理的共同体であるとする有機体的国家観に立っている,(2)国家経費についてはその生産性を主張し,国家活動とは有形の財を無形の財(国防,司法,とくに社会政策活動)に転換する一大生産活動であると説く,(3)租税についても社会政策的租税を提唱し,高所得層には累進税率を課し,不労所得,奢侈(しやし)的消費,投機利潤などに重税を課し,最低生活費の免税,勤労所得の軽課を主張する,(4)公債もまた国家による資本蓄積の手段として重視され,その生産的役割を力説することにより,A.スミス,D.リカードの古典派財政思想とするどく対立した。 彼らの財政学は社会政策的または正統派財政学とも呼ばれ,日本のみならずイギリス,アメリカをはじめ各国の財政学に多大の影響を与えた。彼らの国家至上主義的立場はその後多くの批判を受けた。…

※「正統派財政学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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